京都はさみ職人のレポート

【はさみについて】~ハサミの寿命について~

こんにちは。 オオタです。
このレポートは、基本的に冗談です。 
真面目な方は、見ない方がよろしいかと存じます。
もし読むなら、アホになって見てくださるといいかも知れません。
では、アホになる呪文を!

「1、2、3」

「はさみに寿命?はありますか?
研ぎを繰り返すことによりこれ以上無理という限界はありますか?
いつでもいいので教えて下さい、お願いします!!」

素晴らしいお気遣い、ありがとうございます。

さすが、優秀な美容師さんはお客様以外にも気遣いをされるんですね。

見習わさせて頂くことが多いです。

さてさて。

実はこの質問、とても深い質問です。

いろいろな見方や考えで回答が変わってきますね。

まずは、シンプルバージョンで回答しますね。

(回答)シンプルバージョン

寿命はあります。

悪いハサミほど、早く寿命がきます。

そして、複雑バージョンで回答してみます。。

(回答)複雑バージョン

ないです。

シンプルバージョンではあると言いましたが、逆ですね。

昔のハサミは、

あったんです。

アナタが生まれる前くらいのハサミですかね。

50年前のハサミは、鋼(ハガネ)と軟鉄(ナンテツ)と貼りあわせて作られていました。

「着鋼」という技術ですね。

このハサミは、

研ぎ込むと鋼(ハガネ)がなくなります。

この時が寿命でした。

しかし、

今のハサミは、

刃全体が鋼(ハガネ)です。

どんなに小さくなろうと、

鋼(ハガネ)なので、切れます。

なので、寿命はないです。

ほーー。って感じですか?

さらに複雑バージョンの回答してみますね。

(回答)複雑バージョン

このHPを

見てしまうような、

ちょっとおバカで、

とっても勉強熱心なアナタ向けにお伝えします。

または、

おしりをかきながら、

ビールを片手に、

たばこを吸っているアナターも大丈夫です(笑)

そうでないかたは、読むと分けわかんないので、読まないで下さい。

 

始めますね。

プロの理美容師さんのレベルというと、実はもっと複雑です。

ポイントは「プロの」というところです。

 

まず、

プロレベルの切れる切れないの確認です。

ハサミが切れないというのは、

よく切れないので仕事にならない・・・という意味ですよね!

 

毛が折れてしまって全く切れない・・・ということでなくて、

無理すれば、切れる・・・くらいですよね。

 

切れるんだけど、

プロの仕事としてはよく切れないということですねよ。

 

で。

このプロレベルでみたとき、

寿命はあります。

 

通常、

研ぎに出すと、

切れ味は100%復活するものです。

(まあ、中には100%でなくて、200%よくなったり、50%だったりあるかもしれませんが、、)

 

これが研ぎ込むと、

100%でなくて、90%くらいになります。

研ぎ込むというのは、何度も研ぐと、、という意味です。

ただ、恐らくこのレベルだとある程度、我慢できると思います。

 

更に・・・

研ぎ込むと・・

切れなくなる時期が早くなります。

 

例えば、

新品に近い頃の場合。

はじめ・・・切れるハサミは、やっぱり仕事が早くていいなあぁ。

2週間後・・・オオタさん、いい仕事してくれたね。ビンビンきてるよ!

1か月後・・・絶好調でないけど、まあこんなかんじだろう・・・

2ヶ月後・・・まあまあ・・・

3ヶ月後・・・まあ

4ヶ月後・・・違う、、、切れるけど違う、、、

6ヶ月後・・・早く研ぎたいなあ・・・研ぎたいけど粘るか・・・

 

寿命間近になったときの場合

はじめ・・・切れるハサミは、カットがうまくなった気がして、サイコー

2週間後・・・オオタさん、相変わらずいいね。

1か月後・・・まあ、使えば切れなくなってくるよね

2ヶ月後・・・ハガネが、弱くなってきているのかなぁ・・・

3ヶ月後・・・あれぇ!!? もう終わり?

ポイントは、ハガネが弱くなってきているのかも?と感じるところです。

 

実際は、

ハガネが弱くなってきているというよりは、

ハサミの作りがヘタっているイメージです。

 

んー。

わかりにくいですね。

例えば、

自転車でも長い間使っていると、

サビがでて動きが弱くなったり、

タイヤが減ってきたり・・・そういういったイメージです。

 

専門的に言えば、

裏刃が広がっていてウラスキが浅くなっている状態です。

この状態だと、

開閉が重くなったりしています。

対策は、

オーバーホールです。

ハサミのオーバーホールみたいなことをすると、新品レベルに復活します。

 

「じゃあ。

研ぎ込んで、

針みたいに細くなっていても、

復活するんだな?

って、言っちゃうアナターーーーーーーーー!!

 

はさみとして使うより、

小さな穴を明けて、として使いましょう(笑)