BLACKSMITH TWIG MIZUTANI 6インチ
『以前に
他のハサミ屋なんですが、
研ぎに出して小さくなったことがあるんですよ。
おたくは、あまり削らないといっても、
研ぐ以上それなりに削ることになるんですよね。
おたく、大丈夫ですか?
いったいどのくらい削るんですか?』
ごくごく・・・たまに
このようなお問い合わせを頂くことがあります。
一般的に
あまり上手でないハサミの職人さんがいらっしゃるのは、事実です。
それで研ぎに出して、
小さくなってしまって、
「こんなのは、自分のハサミではない!」とクレームを言った。
という話を聞きます。
10件や20件ではないです。
でもね。
気持ちはわかりますが、
「あなたのところ、大丈夫ですか?」なんて、、、、
こんなときの当店の回答はこんなかんじです。(2016年バージョンです)
当店:「信頼できなそうでしたら、研ぎに出さないで下さい。出さないほうが良いと思います。」
その方:「いやいや、、、一応確認したかったから、、、」
当店:「当店に出す出さないに限らず、
どこにでも、信頼できそうもなければ、
大切なハサミですし出してはいけないと思います。
もし出すのなら、
サブのハサミとか、使わなくなったハサミとか、にして、
それからメインを依頼するというのがいいと思います。」
こんな感じなんです。
実際、
あまり削っていないという意識はあるんですが、
いったいどのくらい?と言われると測ったことがないです。
なので、研ぐビフォー、アフターの写真を撮ってみました。
BLACKSMITH TWIG MIZUTANI 6インチを研ぎました
ハサミDATA
6インチオフセット。
刃はハマグリ刃、やや笹刃ぎみの柳刃。
刃先が細身ですね。
ネジは埋め込みタイプ。
写真裏から開け閉めします。
ハンドルは立体的なオフセット。
指掛けはネジ式ですね。長めです。
はさみ職人's EYE
さてさて、
研ぐ前の状態です。
MIZUTANIと名前のところを見て欲しいです。
研いだあと。↓です。
わかりますかね。
わかりにくいので、並べて見ようと思います。
左が研ぐ前。 右が研いだ後。
わずかに字が細くなって、濃淡が薄くなったかのような、、、
この程度です。
よく削るケースは、
落としたり、
欠けていたり、
変なクセがあったり、
以前に変な研ぎがされていたり、
こういった場合、それなりに削る必要が出てきます。
例えば、
大きい傷で、その大きさが1mmなら、1mm以上削ります。
さらに大きく2mmの刃こぼれがあれば、2mm以上削らないと治りません。
今回のハサミは、
横浜の美容師さんのものですが、とてもキレイでした。
削った量は多分、1/100ミリ~5/100ミリ位だと思います。
(よくわかりませんが、1/10ミリの半分以下です)
最小限の削りで済ませることができました。
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