MERIT USJ27Ⅲ
「MERIT」というブランドのハサミです。
私には、なんとなく緑色で、いいにおいがするイメージがあります。
さて、このハサミは物理的に抜けがいい形です。
抜けのいい形????
と思わた方、説明させて頂きます。
MERIT USJ27Ⅲを研ぎました
ハサミDATA
【刃】
(櫛刃) 27目。溝はフラット。(棒刃) 笹刃。剣刃。
【ネジ】
出っ張りの板バネタイプ。
【ハンドル】オフセット。立体的です。
はさみ職人's EYE
今回は抜けについて。
抜けの良し悪しは何で決まるかというと、
・刃付け
・刃の形状
・鋼の力など
です。上の2点でほとんど決まりますが、今回は「刃の形状」です。
抜けのいいものとそうでないものを比べてみました。
このように、蛍光灯などに当てるとわかりやすいです。
セニングのクシの目から光がこぼれています。
たくさん光が見えるのが抜けがいいほうです。
この写真でいえば、右です。
刃先なんて、3倍くらいのすき間があります。
別の写真では、
これも右が抜けのいい形をしています。
このすき間に毛が通るわけですから、すき間が多いほど抜けがよくなるわけです。
ちなみに、、
このネジにわずかなすき間があるのがわかりますか?
このわずかなすき間が、つかうときに大きなアソビとなり、力を分散させる要因になります。
平たく言えば、よく切れないのでひっかかりやすいです。(わずかに、ですが)
あと、
ちょーーーーマニアックなネジの話です。
このネジ溝が「ダブル」に切ってあっていいネジです。
これがシングル↓
このネジの溝(ネジを締めるときのすべり止めの溝)は縦にスジが入っています。
ダブルは、斜めに交差するように、スジが入っています。
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