研ぎ実績

MATSUZAKI 1898 700F

刃の彫刻について

刃に彫刻されているハサミって、どうよ?

と考えているアナタ!

どうなんですかね・・・一緒に考えてみましょう。

 

ちなみに

メーカーさんのHPにはこんなことが書かれていました。

マツザキの原点とも言うべき、古典的なフォルムを持ったはまぐり刃のシザーです。創業年を冠して、21世紀に発表致しました。刃元に、松崎三代を象徴する金三つ輪の紋章を刻みました。バランスはハンドルを短め・刃を長めに設計しました。
また、刃形状が肉厚のため、これらにより少ない力でパワフルなカットをしていただけます。
創業年を冠してということは、1898年が創業ですね。
すごいっす!
ハサミを作って100年、素晴らしい!
 
ということで、刃の彫刻について・・(後半へ続く)

MATSUZAKI 1898 700Fを研ぎました

ハサミDATA

段刃 柳刃
ネジ
出っ張りタイプ
ハンドル
シンプルなオフセット

はさみ職人's EYE

スッキリとしたフォルムですね。

どちらかというと細身かな・・・

HPには肉厚と書かれていました。細身の肉厚と言った感じでしょうか。

裏側。

 

彫刻です。

左の丸が3つのやつが3代続いた・・・という印だそうで・・

真ん中にはmatsuzakiとかわいい感じの文字です。

このメーカーのハサミには、このmatsuzakiと彫刻されているのがおおいですね。

右の星みたいなのが4つはなんだろう?

 

さて、

刃に彫刻ってどうよ?という話です。

 

まず、いいところ!!!

これはビジュアルです。

好きか、嫌いかは置いておいて、彫刻することで雰囲気がかわります。

このハサミは彫ったところに色を入れていますね。

ネジ付近のハサミの名前のところに入れてあるのはありますが、刃のところに色付きで名前を入れてあるハサミは珍しいです。

 

賛否分かれそうなところ。

切れなくなってきたら研ぐわけです。

研ぎの基本は、刃の全体を薄皮一枚剥くように削るのが理想です。

(欠けがあれば、たくさん剥かないとよくならないです)

薄皮一枚剥くとき、彫刻の部分も削ることになります。

そうすると彫刻が薄くなったり、消えたりします。

彫刻が薄くなると、切れ味的には問題なのですが、ビジュアル的には問題があります。

 

なので、

彫刻があって、刃こぼれがあったり、刃の角度の調整が必要だったりすると考えます。

切れ味を優先させるか?彫刻を残すか?

 

僕の方針としては、

メーカーの品名といった彫刻なら、切れ味優先します。

持ち主の名前などだったら、ビジュアルを優先して彫刻のところはできるだけ残すようにします。

 

今回のハサミなら、、、微妙ですが、ハサミの特徴から残す事が多いです。

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