研ぎ実績

AKOHS VIP625

かたい鋼材。

実は

この「かたい」という表現が

微妙な感じです。

というのは、2つの「かたい」があるからです。

AKOHS VIP625を研ぎました

ハサミDATA

はまぐり刃 直刃に近い柳刃
ネジ
出っ張りタイプ
ハンドル
ラクダのオフセット

はさみ職人's EYE

今回のアコスのハサミです。

全体の長さのバランスは好きです。

開くと、刃線のカーブ具合がわかりますね。

まっすぐな直刃に近い、柳刃です。

裏側はこんな感じ。

VIPです。

ベリーインポータントな人でした!(Very Important Person)

VIP向けみたいな意味合いなのかな?

さて、

このVIPの鋼は、私にとっては特徴的です。

研ぐたびに感じるのですが、砂消しゴムに近い鋼です。

というのは、

「硬い鉄が結びついている」という感覚です。

硬い鉄の板というよりは、鉄の粒が結びついてるような感じを受けます。

実際は、そんなことないです。

顕微鏡で見ても、粒のような状態は確認できないです。

 

でもね。

サビている率が高いです。

その粒と粒の間に水分とついて、サビやすいのかなあ・・・なんて勝手に考えています。

 

で・・・

この鋼を私的に表現すると、

硬い鉄が結びついていて、

結びつきは少し弱くて、剥がれやすい気がします。

剥がれやすいというのは、刃と刃が擦れあうと鉄が剥がれて摩耗しやすい・・・そんなイメージです。

 

その反対は、

プラスチックでできたハサミで、

プラスチックの刃は、もちろん柔らかいです。

開閉をして、刃同士が擦れあっても、お互いに弾き返すイメージです。

摩耗しにくい気がします。

 

で。

このはさみの鋼が切れないかというと、

全くの逆で、

(私の好みで)すごく良く切れます。

 

刃付け次第なんですが、決まると自分でもびっくりするくらいです。笑。

 

注:刃付け次第というのがポイントです。

 

ピンポンパンポーン

たぶん

理美容師さんよりも良く見ているだろう、同業他社さんへ。笑。

このはさみは、少し鈍刃にするといいですよ。

鋭くし過ぎると逆に切れないです。

えっ。このくらいでも大丈夫か・・・とちょっと心配してしまうくらいがいいです。

が、チェックしながら、ちょうどいいところを狙ってみてください。

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