「ナルトシザーを上手に使うコツ」
箱の中に「ナルトシザーを上手に使うコツ!」という紙が入っていました。
これはナルトシザーに限らず、すべてのハサミに共通することです。
ウラの意味も考えならが解説してみようと思います。
はさみ職人's EYE
1.最初から荒刈りをせず、柔らかい紙から約10人くらいならしをしてください。
どのハサミも同じですが、はじめの刃は鋭いです。
その鋭さは、刃付けしだいで違うものです。
慣らしが一人でOKの場合もあります。10人必要なときもあります。
クセのある使い方をするひとは、特に特に特にならしは重要です。
慣らさないと、すぐ切れなくなったり、刃と刃がケンカして閉じなくなったりします。
2.刃と刃が研ぎ合うため、返り刃が表面に出てきますので、使用後は必ず良く拭きとってください。(毎日鹿革にて返り刃を拭くことをお願いします)
特に慣らしの期間は、重要です。一人終わったら拭くとすごくいいです。
面倒ですが、すごく効果的です。
慣らしが終わって、100回拭くより、慣らし期間の1回のほうが効果的です。
たまにティッシュや雑巾で拭く人もいますが、、、、
それだとせっかく拭いても、効果は1/10です。
野球選手のイチローは、ゲーム終了後自分のグローブやバットを丁寧に拭いていると聞きます。
一流はそれだけ、使った商売道具に感謝していると言うことかもしれません。
3.ネジは絶対ゆるめないでください。(もし、ゆるくなりましたら、締めてください)
ネジは、きつめがいいです。
「絶対緩めない」というのは、言いすぎと言う気がします。あまりにキツイと腱鞘炎になってしまうかもしれません。
使い人が使いやすいように使ってください!
(その範囲できつめでお願いします。)
4.ほかのハサミと重ねると刃がこぼれる場合がありますので、注意してください。
これは刃こぼれができる、よくあるパターンです。
ハサミはハサミに近づけないほうが、、、、ホントはいいです。
とはいえ、そんなこと出来ないでしょうから、注意が必要ですね。
5.修理調整の必要なはさみは必ず当社工場へお送りください。他社で研がれますとナルトシザーの特性が失われ、当社では保証できなくなります。
アホな研ぎ師さんに研がれると、ハサミはダメになります。
これはナルトさんに限ったことではありません。
ナルトのハサミの材料は、削りやすく、小さくなりやすいです。
なので、アホな研ぎ師さんに出すと、自分のハサミじゃないみたいに、変わり果てたハサミになってしまいます。
よく当店に
「ナルトなんですけど、メーカーが他に出してはダメだとかなんですけど、大丈夫ですか?」
という問合せを頂きます。
当店の答えは、
「大丈夫です。
ただ、
もし信頼できずご心配なら、辞められた方がいいと思います。」
です。
当店に限りませんが、もし心配なら自分のエースで4番のハサミは出さないで、ベンチを温めているような、サブのハサミを研ぎに出してみましょう。
それで信頼出来ると思ったら、メインのハサミを出すというのはどうでしょう?
※手を切らないように、取り扱いにはご注意ください。
まさに、そうですね。
最近仕入れた言葉、「釈迦(しゃか)に説法(せっぽう)!※」っていうやつですね。
※Yahooによると、釈迦に説法・・・知り尽くしている人にそのことを説くおろかさのたとえ。
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