美容師さん目線でシザー選びのポイント。
2021.6.3 16:25
こんにちは
オオタです。
某ハサミメーカーに電話しました。
ワンコールで切れました。
あれ?もしかして、頬で切るボタンを押してしまった・・・と思って、もう一度電話しました。またワンコールで切れました。
あれ?もしかして、オレのiphoneおかしい?と思って、家に電話しました。問題なしでした。
また、電話したけど、ワンコールで切れて・・・
もしかして、着信拒否設定されている???なぜだ?
ってことで、
シザー選びのポイントと説明させていただきます。
こんな順番で考えてみましょう。
#美容師になりたての永野芽郁ちゃんに説明するイメージね。
#ベテラン理容師さんには優しすぎるかも。
1.ハンドル
オフセットとメガネがあります。
1-1.オフセット
持ちやすいです。デザイン的になんとなくカッコいいです。
オフセットの中でも、
静刃の柄がストレートタイプ、コブがあるラクダタイプ
動刃静刃ともより立体的になっている3Dタイプがあります。
1-1-1.ストレートオフセット
これはシンプルなオフセット
1-1-2.ラクダのオフセット
「コブがあるから、安定して持ちやすいよ。」
という人がいるけど、
「コブがない方がいいけど、このくらいなら気にならない。」
っていう人がいるね。
たぶん、見た目は安定しやすそうだけど、実際手にしてみると、意外と関係ないと思う。
ただ、中指の腹が当たるところが平らだと安定するね。
#これはマニアックすぎて、詳しい説明が必要かも
1-1-3.3D
もちやすいね。
持ちやすいことはいいことだね!
逆にデメリットがないかというと、あるね。
押切のクセが付きやすい。
ぶっちゃけ押切のクセがついていると、ハサミ的にはいいことはないね。
すぐ切れなくなったり、刃と刃がケンカしたり、、、
持ちやすいんだけど、スゲー重いというのもあるんで、それも要注意かも。
1-2.メガネ
持ちにくい、、、というと問題ありですが、オフセットと比べて持ちにくいです。
カットが好きなテクニシャン美容師さんが使うイメージです。
昔は、「もしかしたら、繊細な感覚の人で、細かい面倒臭いタイプかも」って思ったり、思わなかったり、
#明言は避ける大人の作戦です
2.大きさ
だいたいどのメーカーも5.5インチ~7.0インチの0.5インチ刻みです。
手が小さい女子は5.5インチ。大きい男子は7インチ。
という決まりはないです。
イギリス人美容師のヴィダルサスーン氏は4.5インチのハサミでした!
#いま4.5インチを使う人いないけどね。
2-1.5.5インチ
小さいです。手に収まりが良いです。
ちょこちょこ切る感じです。
「彫刻刀で削るようにカットを作る」感覚で仕事ができます。
毛量少な目で、頭の小さい人にも向いてますね。
2-2.6.0インチ
世の中の美容師さんには一番多いです。
普通です。
オールマイティーです。
#無難です。
2-3.6.5インチ
6インチよりちょっと大きいです。
大きい分、たくさん切れます。
その分仕事が早いです。
2-4.7.0インチ
さらに大きくなります。
刈り上げとか、キレイな面を作りやすいです。
(もちろん練習は必要です)
#理容師さんは7インチが多い
3.形
刃の形というと、2つあります。
刃線と断面です。
#間違えやすいよ。ココ重要だから赤線引いておくように!
3-1.刃線
刃線で切れ味がわかります。
3-1-1.直刃
直線の刃のこと。
しっかりと、きっちりと切れる感じ。
毛が逃げないから、狙ったところが切れるよ。
どちらかというと、硬く切れるイメージ
3-1-2.柳刃
ヤナギバって読むよ。
柳の葉っぱのような、刃線という意味かな。
普通のハサミはこれだね。
3-1-3.笹刃
これは笹の葉っぱみたい。
ふっくら太目の刃だね。
これだと毛を優しく切れるよ。
良く滑って、スライドカットはこれがいいという人がいるね。
反対に毛が逃げるので、ブラントカットには不向きかも・・・
3-2-1.段刃
刃線が段になっているやつ。
文房具のはさみとか、布を切るハサミとかは段刃だね。
特にいいとか、悪いとかは無くて、昔のハサミは段刃が多かったよ。
3-2-2.ハマグリ刃
これは段がなくて、ふっくらした貝のようになっている刃の形。
甲丸(こうまる)と呼ぶ職人さんもいるよ。
そもそもこの言葉は日本刀の言葉で、ハサミは甲丸と呼んでいたんだ。
それをあるメーカーさんが日本刀の言葉を使って、切れるイメージを持ち込んだ。
すごい言葉のセンスがある人だね!
3-2-3.剣刃
これはヨーロッパの剣みたいな形
実は作るのにちょっとメンドクサイ。
#こんな説明をすると、どれがいいんだ?って聞かれるよ。
#みんないいんだよ!
#僕は同じだと思う。研ぎ方次第だよ。
4.鋼材
鉄の材料のこと。
鋼材と言えば、コバルトだね!
こだわっている美容師は多いね。
#こだわっているメーカーさんも多いけど。
#多少気にしてもいいけど、そんなにこだわり過ぎたら、痛い目に会うよ。
ぶっちゃけ、ステンレスの大半は中国製で、買わない方がいいよ。
いや、、、いいすぎだ。
買ってもいいです!上手な人が研げばコバルトよりも、よく切れるよ。
切れなくなるのはちょっと早目かな。
5.ネジ
真ん中のところのやつね。
出っ張りタイプと埋め込みタイプがあるね。
自分できつく締めるんだよ。
きつ過ぎたら、自分で緩めるんだよ!
#これを知らない人が多い。
#プロは自分好みの硬さにするべきです。
5-1.出っ張りタイプ
出ていてじゃま?なんて思うかもしれないけど、ドライバーなんか使わないで簡単に調整できるのがいい点だね。
ちなみに締めるのはいいと思うけど、ゆるめるときは慎重にね。
研ぎたてのとき開閉が少し重いと感じたら、セームで刃とショクテンを拭くといいよ。
それでだめなら、オイルつけて、
それでだめだったら、ネジを緩めてみてね。
5-2.埋め込みタイプ
シザーケースへの出し入れがしやすいよね。
ひっかからなくて、イイ感じ。
#ダッシュするときは手で押さえないと飛び出てくるからね!