ハサミ研ぎに欠かせないものは、セームです。
2021.7.26 13:31
『プールに連れていけ~。
かき氷、くわせろ~。』
大人になってからのかき氷は、宇治金時の抹茶無しと決めてます。
でも、イチゴもイイかな。
こんにちは。オオタです。
さて、今回はセームについてです。
普通の理美容師さんが信じられないほど、ハサミ屋ってセームでよく使います。
ハサミが馴染むまで(新品の頃とか、研ぎたてとか)開閉感が不安定です。
不安定というのは、いきなり重くなったり、逆に軽くなったりしがちです。
この対策でセームをよく使います。
さて、
↓これが僕が使っている(使っていた)セームの一部です。
↓よく使うので消費が激しいです。
↓この何倍もあります。
で。
この写真で3つ言いたいことがあります。
よーく見ながら、チェックしてみてください。
まずは①
この①の右側、洗濯バサミの跡がわかりますかね?
実験用に洗濯して干しました。
セームは洗って使うかどうか?という話があります。
正直洗って使えなくもないです。
が、洗うと油分がなくなるので硬くなります。
お肌に優しい洗剤でも、洗剤を使わなくても、カピカピというか、カチカチになります。
そして、滑らないので拭き取りにくくなります。
なので、使いにくいです。
使いにくいものを仕事道具として使うか?ということになります。
僕自身は、使いにくいものを使うというのはベストを尽くしている気がしないので、使わないです。
あと手を切りそうで、怖いし・・・
①の左の茶色の部分は革の模様です。
洗っても落ちなかったんで(笑)
どこの部分か分かりませんが、こういうのがあります。
汚れに見えるので、販売商品としては難しいですね。
続いて②
ツギハギ?のあとです。
「腕を怪我して〇〇針縫った」という、縫ったあとです。
セームって、鹿(シカ)革です。
中国のキョンと呼ばれる小さい種類の鹿の革のようです。
この鹿を鉄砲とか、罠を仕掛けてとか、ヤリとか?で捕ります。
そのときの穴が開いていると商品にならないので、こうして縫われています。
塗った跡があるのはセームとしての商品価値が低いので、あまり世の中に出回らないかもしれませんね。
実際これも、作業用として何回か使っています。
そして③
穴が開いてます。
これは使って、ハサミの刃が当たり切れた穴です。
これはあまり使っていないセームですが、ある程度使うと穴が無数に出来ます。
指が穴の部分にいって、指を切りそうになります。
(とはいえ、なぜか、切ったことはないです)
切ったことあるのは、硬いセームを使った時です。
↑これ重要!
洗うと硬くなるのですが、
もともと厚めで硬めのものがあります。
厚いので
切れにくいと考えがちですが、
そこは、研ぎたての理美容のハサミ・・・
憎らしいほどよく切れます(笑)
ちょっと気を抜いて、セームごと手を切ってしまったことがありました。
今もセームをイメージすると、なぜか切った左親指がうずきます(笑)
ということで、、、
セームには苦労を掛けられました。
ああ、いいセームがあればいいなあ・・・・・・と思っていたら(続く)