①ハサミの刃が荒れていると切れないです。というのはどんなことか?って話です。
2023.2.9 11:45
こんにちは。オオタです。
ニュースで「〇〇秘書官がオフレコでLGBTの良からぬコメントをした」とのことです。
「なんて、常識のない人だ!」
「政策決定に関与する立場の人間がひどい発言だ!」
と叩かれていました。
でもねぇ。
確かに良くないことだと思うけど・・・
オフレコの発言を報道しては駄目っしょ!
オフレコの約束をしているんだったら、守らないと。
さて、
今日は、はさみ職人真面目バージョンでいきます。
難しい内容なので・・
(説明するのが難しいってことね。)
わからないかもしれないけど、チャレンジしてみます。
はさみの刃の状態です。
刃が荒れているとよく切れないです。気合で切れることはあります。笑。
刃が荒れている状態とは、手荒れのような状態です。
カサカサしています。
また、切る毛の半分くらい、刃が凸凹しています。
なので、太い毛は問題ないけど、細い毛は切れないということがあります。
プロのハサミって、このくらいの凸凹で切れなくなるものなんです。
(普通の人には「切れる」でも、プロレベルでは「切れない」です)
なんでこうなるのか?というと、
使えば、こうなって切れなくなるものが普通です。
じゃあ、なんでそうなるのか?
ということですが、、、、
包丁などと違って、ハサミは2枚の刃が常に擦れ合っている(または、触れ合う)刃物だからです。
ハサミを使い続けると、(ハサミを開閉し続けると)刃と刃が触れ合うところが減ります。
(毛が触れるところも、減りますが、わずかです。)
刃と刃が触れ合い減るときに、カスのようなものが出てきます。
このカスは、鋼材によって変わりますが、ハサミに着いて取れないでいます。
このカスが小さいと、荒れているという状態です。
これが大きくなると、「返り刃」と言います。
もしくは、専門的に「刃がめくれている」ということもあります。
このカスが小さいうちだと、セームで取ることができます。
そうすると、ハサミ研ぎが不要なくらい長切れします。
ちょっと大きく(とは言っても見えないレベル)なったときは、セームで刃の内側に曲げて切り落とすのがいいです。外側から内側に巻き込むように拭くイメージです。
このようにメンテナンスをすると、ホント!切れなくなっていくのがわからないくらい、永切れします。ただ、こういうのは研ぐ技術力に関係するので、上手な人に研いでもらった場合です。
この荒れているというのが毛の半分と同じくらいの凸凹です。
小さい刃こぼれというと
毛の2,3本くらいの大きさからシャープペンシル0.5ミリの芯の1/3くらいの凸凹です。
目にみえるかどうか?・・・よーく見れば見ることができるレベルです。
このくらいだと、手に力を入れれば無理やり毛を切ることができますが、痛くなたりして、気持ちよく切れないです。
大きい刃こぼれというと、
シャープペンシル0.5ミリくらいです。
見てはっきり分かる感じです。切れないです。
(もしかしたら、無理やりならきれるのかも)
これ以上だと、かなり大きいという感じです。
やばいっすねぇ。
ハサミ研いで修理するときは、この凸凹分を削ります。
なので、大きな刃こぼれがあると、たくさん削らないといけないので心が痛いです。
逆に荒れている程度なら、削る量はごく僅かです。
ちなみに
不十分な技術でハサミを研ぐと、
本来、平らでまっすぐのところが、凸凹していたりするケースがあります。
これは、未熟な技術なので、まっすぐ研げていないということです。
カットと同じで、まっすぐ切ろうとしているけど、まっすぐ切れなかったという状態です。
ちょっと厳密に言うと、
はさみの場合、
「平らでまっすぐ」と書いたけど、そんなところないです。
微妙に曲がっています。
なので、、、
研ぐときも微妙に・・・・というのが、ちょっとむずかしいです。
機械を使って、(微妙に曲げないで)まっすぐ研ぐと、不十分な研ぎです。
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