SUCCEED 5.5
研ぎのリクエストにどういうものがありますか?
美容室に行ってどんなヘアースタイルにするか、リクエストをするのは当然ですね。
ハサミの研ぎも同じです。
細かいところまでイメージが伝われば、できるだけそのように近づけることができると思います。
ハサミを研ぎときも、どんな使い方をするのか、どんなふうに切りたいか?そんなリクエストがあると、よりイメージに近づけることができます。
SUCCEED 5.5を研ぎました
ハサミDATA
5.5インチのメガネ。
刃は柳刃のハマグリ刃。
ハンドルはめがね。
ネジは出っ張りタイプ。
はさみ職人's EYE
ドライカット用に新しくしたのですが、刃がたちすぎてストロークがひっかかるので、なめらかにしていただきたいです。
素晴らしいリクエストですね。
はさみのこと、使い方などよく理解している印象をうけました。
こういった美容師さんは、成長が早いですね。恐らくはさみ以外もいろいろ勉強されているんでしょう。
将来がたのしみです。
ドライカット
ドライカット用(ストロークカット)では、普通の刃付けをすると、ひっかかります。
かなり上手なひとでもそのように感じるもので、ストロークしやすい刃というものがあります。
それは、あまり鋭くない刃。
鋭い刃は、カッターとかレザーとかの刃です。
逆の鋭くない刃は、ハサミの峰側だったり、コームの背中だったり丸っこいところです。
こういう丸い刃でも、ハサミの場合、動刃と静刃ではさむので、毛が逃げるように切れるのです。
街の研ぎ屋さんとの違い
こういうちょっと丸めの刃付けをすればいい、というのは言葉にすれば簡単です。
例えば、街の金物やさんに言っても、意味が通じないと思います。
包丁などは、刃こぼれを直せば切れるようになるものです。
包丁は鋭いほど切れるようになります。
ハサミは刃物の中でも難しいとされています。
切れる2枚の刃物がかみ合うからです。
あまり鋭い切れる刃にすると、逆に切れなくなったりトラブルが多いのです。
理美容鋏(トリマーさんのハサミも同じです)
理美容のハサミは、一般的に「トラブルになりそうなくらい鋭い刃」をつけます。
一般の金物やさんが、アホか?って思うくらいです。
ちなみに、私らは文房具はさみとか洋裁ハサミとか見ると、「よくこんなので切れるなあ」と思うものです。
そして、ドライカット用の刃付けは・・・
一見、ふつうの鋭い感じにみえて、実はちょっと丸い刃付けにするのです。
普通のひとがよーーーーく見ても分からないくらい微妙です。
私も見てもよくわからないくらいです(笑)
ではどうやって分かるのか?
指で刃を触わってみて、わかります。
左の親指の腹で正確に読み取ります。
私の場合、特に左手親指のつめ。これが生命線になっています。
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